こんにちは。ぱなしのお玲です。
この間、布団の上でゴロゴロしていましたら、次男が近くにやってきました。小さな人差し指を唇に当てて、
「誰にも内緒だよ?長女にも、長男にも、特にお父さんには内緒にしてね。」
とひそひそ言います。あら!また何か悪いことでもしたのかしら。とっさにそう思いましたが、違いました。
「今ね、お父さんに、プレゼント作ってるの。できたら、渡すの。」
・・・プレゼント?あ、そうか。父の日が近いのか。まったく、こども園は、いつも私に暦を思い出させてくれます。何を作っているのか聞きますと、
「お手紙と、絵。お母さんに渡したみたいなやつ。」
とのこと。母の日にもプレゼント、もらったんですよ。思いの外、しっかりとひらがなが書けていて、うちの子天才かしら、と驚いた記憶があります。ほうほう、そうなのか。わかった、内緒にしとくね。私も人差し指を唇に当てながら約束すると、ニコッと満足したように笑って去って行きました。かわいいなぁ。
今回は良い話でしたが、実は、前にも同じように、内緒だよ?とやってきたことがあるのです。そのときは、ちょっとした大ごとになりました。
ある日のこと。また私が布団の上でゴロゴロしていますと、なんだかへんてこな表情で次男が近づいてきました。まず、お母さん、1の後に0が、と言いかけて、こそこそと何かを確認しに行って戻ってくると改めて、お母さん、1の後に0が4つついていたらいくつ?と聞いてきました。1万だね。答えると、ええー!いちまん!と目をむいて驚いて、それからニヤリと笑います。怪しい。
怪しいですが、まあいいか、と放っておくと、また近づいてきて、
「誰にも内緒だよ?」
と言います。うんうん、わかった。で、なに?と聞くと、
「なんと・・・10,000円拾いました!」
と言うではありませんか。ホントかなー?とりあえず、えー、そうなんだ、すごいねー。お母さん、ちょっと見てみたいな。いい?と聞くと、いいよ!といってこそこそ隠し場所に取りに行き、見せてくれました。あら、本物です。どこで拾ったか聞くと、近所の広場でした。誰かが落としたんだね。なくさないように、しまっときな。
私はそうやってスルーしたんですが、お父さんにバレましてね。というか、子供なので、あれほど内緒って言ってくせに、自分から自慢しに言っちゃうのですよ。あれ、なんでなんですかね。
ここで一句
内緒だよ? でも言いたくて 言いたくて
などと、悠長に句など作っている場合ではありません。お父さん、厳しいので、なぜ黙っていた、これは泥棒だよ、と次男を問い詰めて、二人で一緒に警察に行ったのでした。どうも、取得物は3ヶ月落とし主が名乗り出なければ、自分の物になるそうですよ。へー、そうなんだ。
そして、私も怒られました。すみません。
でも、お父さん、子供が100円拾ったときは、子供の物にしていいよ、って言ってたんですよ。私みたいに特性ある人からしたら、100円も10,000円も、拾ったお金という意味では一緒ですからね。少額は届けないけど、高額は警察へ、とか、そういう器用なことはできないんですよ。ダブスタって思ってしまうんですよね。というか、高額の線引きはじゃあどこでするんですか?1,000円は警察ですか?5,000円はどうですか?
とかは思ったけど、もちろん聞きませんでしたよ。すごい!また、定型と非定型の違いを見つけたな!と思いながら、怒られていました。定型と非定型が一緒に暮らすとは、こういうことなんです。
以上、
今回もお読みいただき、ありがとうございました。
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