仕事はお昼に終わってしまうので、ふらりと映画を見に行くことにした。ネットで話題のインド映画「RRR」。上映しているミニシアターまでは職場から電車で数駅。そこまでの距離ではないので、電車には乗らずに歩くことにした。いい陽気。観光客の間を縫うように進む。コロナ禍では誰も歩いていなかった大通りに、いつの間にか賑わいが戻っている。なんだか嬉しくて足取りが軽くなり、少し早めに到着した。
久しぶりのミニシアター。前にここに来たのは何の映画を観るためだったか・・・。思い出そうとするけれど、記憶がおぼろげだ。子供が生まれる前だったのかもしれない。ずらりと並んだ上映予定の映画のチラシを眺めていたら開場時間になったので、早速ホールに向かう。
平日の昼間だからか、観客はまばらだ。中央の席に腰掛け、途中コンビニで買っていた鮭おにぎりをこっそり食べる。場内は、もうすぐ始まる映画への、静かな期待感で満ちている。穏やかな昼下がり。楽しみにしていた映画。みんながちゃんと働いているときに、一人この非日常を味わう優越感。
ああ、これは村上春樹のいう「小確幸」だなぁと思った。「小さいけれど確かな幸せ」。病気が寛解して、また「小確幸」を感じられるようになったのが純粋に嬉しい。
映画はすごくすごく面白かった。アクションあり、笑いあり、ミュージカルあり、歴史あり、猛獣あり、友情あり、使命あり、神話あり、最後にもやっぱりダンスありで、とにかくすごかった。
インドのエネルギーみたいなものが、スクリーンからビシビシ伝わってきた。それにしても、インド俳優さんって演技だけじゃなくて、歌とダンスも上手で、ホント多才だな。
調べてみると「RRR」の監督の、「バーフバリ」という作品もどうやら面白そうだ。アマゾンプライムで調べたら100円で48時間レンタルできるみたいだから、近いうちに観てみようかな。しばらく続く時短勤務のおかげで、充実した毎日が過ごせそう。感謝したい。