こんにちは。ぱなしのお玲です。
xを見ていて、データが気になるつぶやきが散見されました。ちょっとフラストレーションが溜まりましたので、データを自分でチェックして、まとめてみたいと思います。
出典は、令和5年度障害者雇用実態調査です。
ピックアップしたのは、下記データ。
- 年齢
- 障害者となった時点
- 賃金の状況
- 勤続年数
この3つが、身体、知的、精神、発達障害という障害のカテゴリーごとにどう異なっているのか。これを検証してみました。
【年齢階級別】
年齢階級別に雇用者数の割合をみると、65 歳以上層が 17.4%と最も割合が高くなっている。常用労働者と比較すると、身体障害者の雇用は、49 歳以下の層で割合が低く、50 歳以上の層で割合が高くなっている。
年齢階級別に雇用者数の割合をみると、20~24 歳層が 25.0%と最も割合が高くなっている。常用労働者と比較すると、知的障害者の雇用は、34 歳以下の層で割合が高く、35 歳以上の層で割合が低くなっている。
年齢階級別に雇用者数の割合をみると、20~24 歳層が 25.0%と最も割合が高くなっている。常用労働者と比較すると、知的障害者の雇用は、34 歳以下の層で割合が高く、35 歳以上の層で割合が低くなっている。
発達障害者
年齢階級別に雇用者数の割合をみると、20~24 歳層が 23.1%と最も割合が高くなっている。常用労働者と比較すると、発達障害者の雇用は 34 歳以下の層で割合が高くなっている。
これをみると、身体障害者は65 歳以上層が 17.4%と最も割合が高くなっていることが分かります。他は、20~24 歳層が最も割合が高くなっています。
【障害者となった時点】
障害者となった時点別に雇用者数の割合をみると、事業所の採用前が 63.1%、採用後が34.2%、無回答が 2.6%となっている。
記載なし
障害者となった時点別に雇用者数の割合をみると、事業所の採用前が 78.5%、採用後が17.8%
発達障害者
障害者となった時点別に雇用者数の割合をみると、事業所の採用前が 78.0%、採用後が19.9%
これを見ると、身体障害者が、採用後に障害者になった割合が、他と比べて最も多いことが分かります。知的障害者が記載なしだったのは、採用前から障害者であることが自明であるからである、と推測しています。
【賃金の状況】
身体障害者の1ヵ月の平均賃金は、週所定労働時間別にみると、通常(30 時間以上)の者が 26 万8千円
知的障害者の1ヵ月の平均賃金は、週所定労働時間別にみると、通常(30 時間以上)の者が 15 万7千円
精神障害者の1ヵ月の平均賃金は、週所定労働時間別にみると、通常(30 時間以上)の者が 19 万3千円
発達障害者
発達障害者の1ヵ月の平均賃金は、週所定労働時間別にみると、通常(30 時間以上)の者が 15 万5千円
これを見ると、身体障害者の賃金が最も高く、続いて精神障害者。そして知的障害者と発達障害者は同じくらいの賃金であることが分かります。
【勤続年数 】
身体障害者の平均勤続年数は 12 年2月となっている。
知的障害者の平均勤続年数は9年1月となっている。
精神障害者の平均勤続年数は5年3月となっている。
発達障害者
発達障害者の平均勤続年数は5年1月となっている。
身体障害者の勤続年数が高く、続いて知的障害者。そして、精神障害者と発達障害者の勤続年数はほぼ同じでした。
【まとめ】
身体障害者は、賃金が突出して高いですが、労働者の年齢層もかなり高いこと、また、障害を抱える前後で同じ会社に勤めている割合も高いこと、勤続年数も長いことから、納得の結果です。
「身体障害者は障害者の中でもエリート」と聞いていましたが、そこまで単純に言い切れるかは疑問です。ひとまず、根拠となるデータはないようです。
知的障害者と、発達障害者の賃金が同じなのは驚きました。発達障害者の方が高いと思っていました。
発達障害者は二次障害で精神疾患を抱えることが多く、障害がダブルになるためにそれがハンデになっているのかもしれません。
また、知的障害は小さい頃から療育を受けるケースが多く、それがアドバンテージになっている可能性があるかもしれないと思いました。発達障害はわりと最近の概念ですから、大人になってから診断された人が多く、療育を受けた人の割合が少なそうです。
それによって社会的スキルの習得機会 などに差が出ていると考えられ、それが結果的に賃金や職場定着にも影響している可能性があります。
勤続年数が知的障害者の方が長いので、それが思ったより知的障害者の賃金が高いことにつながっていると思われます。
以上、
今回もお読みいただき、ありがとうございました。
いつも感謝です(人•ᴗ•♡)